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音声入力は思ったより仕事に使える

約4分

「音声入力は昔試したことがあるけれど、使い物にならなかった」という声を、よく聞きます。話したつもりの言葉が別の言葉に化けて、直すほうに時間がかかった。その記憶があるので、いまさら選ぶ気にならない。もっともな話です。ただ、久しぶりに使ってみると、様子がずいぶん変わっています。ここでは、いまの音声入力が仕事のどんな場面で役に立つのかを、日々の場面に沿って考えます。

「昔だめだった」の記憶のままになっていないか

何年か前の音声入力は、確かに手がかかりました。「御社」と言ったつもりが別の言葉になり、話の切れ目も入らず、結局ぜんぶ手で直す羽目になる。一度そういう思いをすると、二度目を試す気はなかなか起きません。

ところが、いまスマホやパソコンに向かって普段どおりに話してみると、思ったよりずっと素直に文字になります。人の名前や社内だけの言い回しはまだ間違えますが、直す量が以前とは比べものになりません。道具の側が変わったのに、こちらの記憶が昔のままになっている。それだけの理由で使わずにいるのは、少しもったいない状態です。もう一度だけ、普段の話し方で試してみる値打ちがあります。

向いているのは、机を離れている場面

キーボードを速く打てる方にとって、机の上では音声入力の出番はあまりありません。向いているのは、机を離れている時間のほうです。

たとえば、訪問先を出て車に乗り込んだ直後。打ち合わせで決まったことは、事務所に戻る頃には半分忘れています。その場でスマホに向かって、決まったことと宿題を一分ほど吹き込んでおけば、戻ってから思い出しながら書く手間が消えます。荷物で両手がふさがっているとき、現場で手袋をしているとき、夜にもうパソコンを開く気力が残っていないとき。手が使えない場面や、机に向かうのが億劫な場面ほど、手より先に声が出ます。キーボードの代わりというより、いままで何も書き残せていなかった時間を拾う道具だと考えると、置きどころが見えてきます。

話したままの文章を、そのまま使う必要はない

音声入力の結果を見て「やっぱり使えない」と感じる方の多くは、話したままの文章を完成品として見ています。話し言葉ですから、言い直しや繰り返しが混ざるのは当たり前で、そのままお客様に送れるものにはなりません。

見方を変えると楽になります。音声入力の役目は、きれいな文章を作ることではなく、頭の中にあるものをとにかく文字にして出すことです。白い画面を前に一行目が出てこない、あの時間が、話すことでなくなります。荒い下書きさえできてしまえば、整えるのはAIに頼めます。吹き込んだ話し言葉を「お客様に送れる形に直してください」と渡せば、案内文の下書きになりますし、「箇条書きに整理してください」と頼めば、打ち合わせの覚え書きになります。話して出す、整えは任せる。この二段構えにすると、音声入力の粗さは気にならなくなります。

場面を一つ決めて、一週間だけ試す

仕事の書きものを全部音声に置き換える必要はありません。合う場面と合わない場面がありますし、人のいる事務所で一人だけ声を出して入力するのは、正直なところ気恥ずかしいものです。

始めるなら、場面を一つに決めるのが楽です。訪問のあとの覚え書きだけ、一日の終わりの日報だけ、というように決めて、一週間続けてみる。一人になれる車の中や、歩きながらの吹き込みなら、人目も気になりません。一週間やってみて楽になったと感じたら続ければいいですし、合わなければキーボードに戻れば済む話です。いまの打ち方を変える話ではなく、書けずにこぼれていたものを拾えるかどうかを、小さく確かめる話です。

迷ったら

音声入力が合うかどうかは、一日の動き方によって変わります。机の前にいる時間が長い方と、外を回る時間が長い方とでは、答えも違ってきます。

御社の一日の中で、文字を打つことに時間を取られている場面や、書き残せないまま忘れてしまっている事柄があれば、ひとつ聞かせてください。それが声で楽になる場面なのか、別の手のほうがよいのかも含めて、一緒に考えます。

ご相談は初回無料です。何から手をつけるか決まっていない段階でもかまいません。

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